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【プレスミーティング議事録】
ホテルα-1は国道沿いで車の騒音に悩まされるかと思ったらそうでもなく、部屋の冷蔵庫のモーターの音で眠れなくなってしまう程のデリケート?な自分は、今回部屋の異音も聞こえず、また気になる電気の光もなくで、睡眠時間も5時間半とめずらしく爽やかな朝を迎えることができた。
約束の7時半に坂本さんを迎えに行き、朝食バイキングに。8:45にホテルを出て、サービス会場のモンデウスへ向かう。R41を右折して位山へ続く道の踏み切りも工事していて、迂回路を走る。モンデウスのサービス会場を見るのも、もう3年目なのでお馴染みのレイアウト。モンデウスの入口でプレス受付をして関係者がたむろっていた1Fの喫茶店へ入る。10時からプレスミーティング。初めての出席なのでカナリ楽しみ。
競技長から、ギャラステ恒例の深谷ダムへは6月頃から土砂を入れて整地したことや、コース侵入時の順路等の説明を聞いた。ここで色々な情報がもらえるのでかなりお得感満載。最後にはこんな有益情報まで。「昨日、八本原で小熊を見ました」。
今年も小金教授も同行されるので、坂本さんの車と2台でサービス会場を出る。昨年寄ったタイムリーは、ラリー関係者が一通り御利用になった後らしく、残っているオニギリ類は鱒寿司サンドなど相当にマニアックなもの。そんな昼食達を片手に昨年の八本原出口から、今年は登って行く。入ってすぐのオフィシャルテントには、一年前のハイランド八本原頂上でお弁当をご馳走してくれたオフィシャルの鈴木さんの姿が見える。食べ物の記憶が入ると、鮮明に印象に残りがちだけれども、本当は"お弁当の人"はWRCを走った高山短大の高桑DRのナビをした方だった。
ここ八本原は坂本カメラマンの車がバーストした過去があるというだけでもビビってしまうが、更に台風による落石やらで道が荒れているので冷や冷やする。
今年も頂上に車を置くと、0カーが通過する時刻に迫っていたので、荷物だけ持って急いで撮影場所まで移動した。
【SS2:八本原 】
昨年は今年と逆走だったので、このプールよりも上方で撮ったのだけれども、1本目は今自分達が登ってきたように順走で競技車も登ってくるので、下った場所でポイントを探すことに。
奈落の底へ口を開けた崖を回りこむように大きくカーブしているコースの、アウト側の笹藪に入れるような箇所があったので掻き分けて進入して行く。右コーナーを抜けてからの直進で、目の前もコーナー。ドリフトする選手は見せてくれるかもしれない。
寒さに弱いので、この天気の中ベンチコートを羽織って来たが、やはり少しオーバーだったか。少し暑いような気がする。坂本さんと小金教授は撮影に邪魔な笹や小枝に石を置いたりで一時的に視界を開ける為の開拓作業に入った。戻って来た小金教授がコンビニ弁当を開け、私もオニギリを頬張るが、紅葉を眺めて日光を浴びての食事は毎回のことながら美味しい。
0カーが登場し、今回はCクラスから。事前にHPでエントリーリストが発表になっていなかったので、次に来る車の見当が付かずに写真が撮りづらい。路面は乾いているので猛烈な砂埃がかぶさってくるが、この場所からデビューの花粉用ゴーグルとマスクという変質者仕様で幾分かはマシ。
順調に通過したのは最初の3台のみ、ゼッケン4番がいきなり不調な様子で現れ、目の前でスターターを回すもエンジンは2度とかかることはなく、そこでリタイア。すぐさまクルーが降りて来て、後続車に「減速してほしい」の合図Bサインを送っているように見える。ゼッケン5番以降はその車の手前で減速し、ギリギリ通り抜けるという感じでコーナーを抜ける。テールが振れて、そこから直線の立ち上がり、面白い構図が撮れると思ってカメラを向けていたのに、このコーナー手前での減速が響き、速度が乗ってこない。
真正面からのあまり希望しない絵になってしまい、ガッカリした。それでもCのトップクラスになってくると、4号車もほとんど障害になっていないのか、ハンドリングだけで綺麗にかわして通過していく。福永選手にはいつにない気合を感じて、思わず「おおっ」と見送ってしまう迫力だった。
綾部選手は目の前のコーナーでドリフト!? 路面の石なんて蹴散らす勢いで抜けて行った。ところがCクラスの最終、奴田原選手は抑えて抑えて流しモード。何かトラブル? 訳があって速度を落として走ってきたような雰囲気だった。
その後のBクラスで止まってしまったところを見ると、やはり何かあったよう。坂本さんに携帯が入り、No.4号車がNGマークを出していたとか、その為に上のプールで止まってしまった車がいる等の交錯した情報が飛び込んで来る。この時間は積車待ちかな?
【競技中断の真相】
ここまで全開アタックで挑んでくる車も見ているだけに、このSSがキャンセルになってしまったら気の毒だなと思う。コースを半分ふさぐリタイア車に、手前で速度は落ちるものの、とりあえず目の前を通過していく選手は誰もみな真剣だったから。
中断が長引いているうちに日が落ち始め、ベンチコートを着ていても暖かくはない気温。トレーナーにジャケットだけの坂本さんは、とても寒そう。オフィシャルも来ない。
ここで衝撃のニュースが流れる。「この先でNO14が崖から50m程転落した為、Cクラスは上のプールで待機しており、Cはキャンセルになるらしい」。14番って、豪快に抜けて行った福永選手だ!この中断は遠くに見えるランサーではなく、転落が原因だったのか。Dr,Co-Dr共に怪我はないようで、「大丈夫ですから」と言って帰って行ったとの話に、とりあえずは一安心。
坂本さんの「車が来るよ」という声で、突然、Bクラスがやって来た。競技再開。
やはりここからもほとんどが真正面の顔で接近してくる。ストーリアに至っては、あのフロントマスクがどんどん近付いてくる様子に、複雑な気分になってしまいシャッターを切るのを忘れてしまった程だ。オープンクラスにはすぐ下のコーナーで大きく車両姿勢を乱し、修正をかけながら右に左に振れながら危なっかしく消えて行く車もいる。
追上のインプレッサが通過したのでコースクリアで車に戻る。福永選手が落ちてしまった地点を探しながら車で下山するも、場所がわからず、林道から一般道に合流したと思ったら、前には昨年も寄った『赤かぶの里』が突如現れた。
坂本さんが"飛騨牛串焼き"に並んでいるのが見える。今年も御馳走になってしまったが、昨年この味を覚えてしまっただけに、これなしでは帰れないと思っていたところ。
この後はロケハンをした青谷へ行くか悩んだけれども、結局もう1本も八本原で撮ることにした。スタート近くで撮れば、終わってすぐ抜けてモンデウスへ走れば20分サービスも見学できそう。
スタート横のオフィシャルテント脇へ車を置かせてもらい、これまたコーヒーを出していただいてしまった。鈴木さんには「Tommyさんですね、ファンです」と言われ、人生**年間生きてきて初めて付いたファン。もう手放しません。
17:38スタートのはずが、18:00になっても0号車が来ず、結局更に43分程遅れるそう。18:03頃、鈴木さんがテントにぶら下げてあるカンテラが揺れて、自分も感じたと言う。
私は何も気が付かなかった。けれども流れてくるラジオから、新潟でマグニチュード6級の大地震があったことを知る。周囲はしばし緊迫した雰囲気に。ラジオからは各地の震度状況を伝える声。
0カーが登場すると、それまでお茶を飲んだりしていたオフィシャルの表情が一変し、誘導する人、カウントする人、それぞれの仕事をこなしている様子に頭が下がる。
「ラリーが大好き」と言って帰っていける裏側には、こうした人達の支えがあることを忘れてはいけないと思った。
【昼とは違う表情を見せるナイトラリー】
1号車が来るまでの10〜15分の間にコースで場所取りをしなくては。スタートからそれほど離れていない崖の内側に最初は入ったけれども、足場が悪く転落してラリー車の前に飛び出す恐れあり。写真よりも身の安全を考えてアウト側のそれほど急斜面ではない方へ移った。買ったばかりのデジカメのシャッターのタイムラグとフラッシュのタイミングとに悩まされ・・・。真っ暗闇の中に音と明かりが近付き、派手なカラーリングとライトポッドの強烈な光に包まれたかと思ったら、また静寂に戻るという雰囲気は、独特で楽しいものです。
最後の八本原は、今とは逆の向きで走ってくる為、スタート担当のオフィシャルは、山の反対側の地点へ移動しなければならず、車に戻るとテントは片付けで大忙し。
この後はここへゴール担当のオフィシャルが移ってくる訳です。お世話になったオフィシャルの方々にお礼を言い、私たちはモンデウスへ。選手はこの後、もう1本を走ってからサービス入りだから間に合うかな?
サービス会場で車を止めて待っていると、やがて1号車から戻って来た。
すぐに各サービステントへ向かうかと思ったら、まずは一旦パルクフェルメに車を置いて、それから自分のテントへ行く。ADVANテントで奴田原選手のヘッドライトのトラブルで、ずっとスモールで走っていた為、順位を落としてしまったと聞いた。けれども淡々と話す様子に、トップドライバーの風格を感じる。お隣りでは田口選手がいつになく真剣な表情。Luckは現在2位で、突然の優勝と更には'04年度チャンプの影が見えたこともあり、まして今日は社長が来ているしでプレッシャーの嵐の中。
さては次のテントへ回ろうかと歩き掛けると、フェアレディーZの横山さんに声を掛けられた。時々、私は体験することのできない世界を見て、生死を賭けて走った経験を持つラリードライバーの中には、哲学的な不思議な名言を残す方もいるが、横山さんもそんな中の一人で、自分が相手を務めていいのかと思うような会話を交わして別れた。
さて、この順位が残る2本でどう入れ替わって戻ってくるのか。こちらまで落ち着かず、今年の最終戦の、しかも最後のSSが終わるまではどうなるかわからないハラハラの展開に、記憶に残る1戦であることは確か。
ゴールを待つ間に、位山を下りてR41沿いのラーメン屋へ。まだ19時ぐらいのつもりだったので、店内の時計で22時を回っていることを知って驚いた。
頭上のTVで新潟の地震の被害状況を見ながら、あまりの衝撃映像の数々にすすったラーメンが耳から出そう。体も温まったところで、再びモンデウスの駐車場へ戻る。
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