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【恐怖のダート運転教習】
6:15起き、7:30起き。最初の取材、サービス会場からは目と鼻の先のSS2の入口には、まだオフィシャルが到着しておらず、ゲートには鍵の掛かったまま…。
オフィシャル車両、プレス車両に続いて中へ入って行くと、拳大?ネコの頭ぐらい?の石が路面にはゴロゴロと…。
ここTraverse Bのコースは、雨の名残か、ぬかるんだ泥に足を取られそうになる箇所もある。ラジオポイントに車両を止め、右コーナーが狙える位置でスタンバイ。
今回は、奴田原選手がアジパシ参加の為に不在なばかりか、チームメイトの田口(幸)選手までもが不在と、有力選手の写真が収められないのは痛い。
予定通りの9:26競技開始。終わって、出口へ向かう途中、石田(雅)選手の車両が木立脇に突っ込んでいるのが見える。優勝候補と言われたドライバーのあっけないリタイアに、ちょっと寂しい気分。
勝田選手VS石田(雅)選手になるであろうと思われていた構図が、ここで崩れつつあった。
オフィシャルのランサーで牽引し、引き上げると、まだ汚れていない綺麗な車体はFrバンパーが外れかかり、無残な姿に…。更に先へ進むと、ゼッケンNo.12が。彼もまたこのSSの犠牲者だった。
ラリー車が通過した後の、荒れた路面に神経を使い、下手すればこちらもタイヤバーストで犠牲者になりそうな状況。冷や冷やで林道を抜け、一般道と合流すると、舗装された路面の有り難いこと。
プレスの方々が打ち合わせ。時間的にもう1本撮ってから食事にしようとのことで、10:30、再び林道の入口へ。
もう一度、あの悪路と対峙するのだと思うと、緊張感でいっぱい。競技車だけでなく、プレスだってキロロをトラバースするのだ。ただの砂利道ならまだそこそこ走れるのだが、突起した瓦礫の散乱している箇所は、パンクが頭を過ぎり、恐ろしくて異常に神経質に避けて走ってしまう。避けるべきか、乗り越えるべきかの判断を間違え、レンタカーの車体下に恐ろしい音で岩がこすれた音がする。地上高が低いヴィッツには試練の道だ。
11:30、SS6のラジオポイントへ到着。空腹に、ポップコーンの容器を開け、頬張りながら歩きつつ、熊が寄って来ないかと不安になるが、コンビニで買った「そば」に「とろろ」を掛け、セッティングしている人まで居るし。
撮ろうと決めた場所は、雑草を踏み固めたような後があるから、前のSSで同じ場所で撮影していた人がいる模様。目前の左コーナーでシャッターを切ると、車体背景に、駆け上がってきた緩い直線が写り、ちょっとラリーAusのStirling
Westを思い出してしまった。
12:31頃、競技開始。アウト側にも関わらず、想像したほどの石つぶて攻撃は受けず。石田(正)選手のランサーは、Frバンパーに雑草を巻き込み、ナンバーは180度上を向き、凄まじい形相。先程ベストを取った堀田選手は、このSSでは戦線離脱しているらしい。
田中伸幸選手も現れなかった。砂利を巻き上げて接近してくる様子に、保身が先に来てしまい、腰が引けながらの写真は、やはりブレているか、被写体が切れてしまっているかになってしまう。13:30競技終了。
撮影が終われば、また競技車と同じ道を下って行かなければならない。
路面を凝視し、異常に突起した石はないか、どの軌跡を通ればタイヤの衝撃が最も軽くなるか、体と頭を使い、瞬時に判断しつつ走って行くが、間違えれば「バカ〜ン」と車内にハズレましたの音が悲しく響く。レンタカー会社顧客ブラックリストの殿堂入りをする日もそう遠くないかもしれない。
前と後ろを、プレスの方に挟んでもらい、"完全擁護体勢"でやれやれと下山を終えた後は、昼食タイムだ! 「セイコーマート」という名前が聞こえたので、"コンビニおにぎりかな〜"と思っていたところ、次にストップした先は、一軒の民宿だった。鎌田スポーツの選手が泊まっているというような話であったが、中へ入り、靴を脱いで上がると、一般家庭のようなテーブルがいくつか並び、昼は食堂として機能している感じ。注文したボリューム満点チャーハンを、目を白黒させながら片付けていると、"付け合せ"と言って出てきた一品には煮物・冷奴が盛り付けられ、これだけでもお腹イッパイ。
以上で¥700はお得感満載。
14:45。またしても林道の入口に立つ。気合を入れ、撮影ポイントを目指すことにしよう。
今日は一日、下りて登って、ダートコースの運転練習をしているようだ。10分程で頂上へ、周囲の山々の稜線と同じぐらいの高さだ。ラリーがなければ、一生こんな北海道の山中を自走できる機会はないぞ。
車スペースへ車を置き、歩いてポイント探し。下って緩い右コーナーのアウト側が今回の滞在先になる。
自分のスペースは自分で開拓、先ずは生い茂る笹を分け入って奥へ進み、更に周辺の笹を足で寝かす。
コーナーの中心、丁度シャッターを切る辺りに木々の陰が出来て、斑模様になっている。
その手前の完全に日が当たっている箇所では早過ぎるから、仕方がないかな。15:24、勝田選手が登場すると、いきなり「RADIO POINT」の邪魔な立て看板を吹っ飛ばして行ってくれた。素晴らしい!
イン側ギリギリで攻めている証拠だろう、炭山選手のラインと比較すると、いかに内側に入っているかがわかる。
終わって下山しようとヴィッツのドアを開けようとした時、右足スネに激痛! 叫んでズボンを捲くると打撲している。
むぅぅ〜、金曜日の流血に続いてまたしても。こちらの運転が下手で車体を瓦礫にヒットさせている仕返しか? とにかく険悪な状態が続いている…。
マウンテンのサービス会場へ到着すると、かなり寒い! どのテントを見て回っても、足回りの泥の掻き出しに懸命だ。大庭選手のバンパー下は、紙切れのようにボロボロにささくれ立っていて、路面の悪さと激しい走りを物語っている。
堀田選手のランサーは、右Rrドアと車体に隙間が出来るほどの衝撃を受けたらしく、これがリタイアの原因となったのだろうか。インタビューを受ける炭山選手の表情には笑みが。カメラを向けた平塚選手からも満面の笑み。
こうしたやり取りからも、置かれた状況や心理状態が見て取れたり。キロロトラバースのサービス会場は、周辺を360度山々が取り囲み、上から下へ、青から赤への微妙な空のグラデーションをバックに、パルクフェルメの様子も美しい絵画を観ているようで、日本各地で経験してきたラリー風景の中でも、大好きな場面の一つだ。
今日一日の汚れを落としてもらった競技車は、一晩ここで眠り、再び明日の激闘を待つ。
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